ども,竜太です.
前回,タイムパラドックス検証用のメール送信テストで,もし,未来からのメールを受信しなかった場合, 機器の不具合なのか,タイムパラドックスが起きたのか検証が不可能になる可能性について触れました. しかもそれが起こる可能性が最も高いと.
これは,もしその通りになってしまったらがっかりですね.
ところが,先ほどもっと簡単に実験機器の不具合なのか,タイムパラドックスが起きたのか判定できるメール送信テストを思いつきました.
それは
- 未来から"1"と書かれたメールが送られてきたら0.02秒後の未来に0.02秒過去に向かって"0"と書いたメールを送信する.
- 逆に,未来から"0"と書かれたメールが送られてきたら0.02秒後の未来に0.02秒過去に向かって"1"と書いたメールを送信する.
これをプログラム的にコンピュータに実行させます. するともし未来からメール自体を受信していなければ実験機器自体が不具合を起こしていることになり, 逆に未来から受信できていれば,機械が機械的に動作する限り,必ずタイムパラドックスが生じます.
ポイントは機械にやらせているので人間のように自由意思をもって実験をかく乱するようなメール送信を未来にすることができないという点です. 人間なら,間違って同じ内容のメールを送信する失敗or陰謀が働けますが(笑)機械にはそれができません. 良かったー^^
でも,これが事実だとすると未来からメールが受信できる時点でアウトですね. そして,量子もつれは電波を使って作れますので,瞬間情報転送装置も作れます. 一体パラドックスの原因,あるいはパラドックスはどのように回避されるのでしょうか?
謎は尽きません.
もしタイムパラドックスが立証されたら何を意味するのか?
これはそう簡単に答えを出すのが難しいですが, 例えば0を受信し未来に1を送信するとすると少なくとも0を送信した未来がどこかにあることを意味するので, 量子力学のコペンハーゲン解釈でなくて多世界解釈が正しいことの強い証拠になる可能性があります.
つまり,タイムパラドックスの検証は多世界解釈vsコペンハーゲン解釈に決着をつける可能性があります. 多世界解釈は世界の時間発展がユニタリ―演算子で多世界に分岐するので解釈としては一応自然です. また,数学的には最もエレガントかもしれません.
もしこの可能性が正しいとすると次の仮説が成り立つ可能性があります: まだ重ね合わせ状態として存在する「0を送信する未来」と「1を送信する未来」のうち, 1を送信する未来からメールを受信したら,その瞬間に自分たちの未来はあべこべに0を送信する未来に状態が収縮してしまうというものです. 現時点でこれ以外にタイムパラドックスを回避する理解方法は発見されていないでしょう.