ども,竜太です.
今回はソーラーパネルで海水を電気分解し,発生した酸素を医療用などに回し,水素をタンクにためて夜間空気と燃やして発電する案についてご紹介します.
ソーラーで海水を電気分解するとココがすごい!
日中海岸沿いに設置したソーラーパネルで発電し,パイプラインで引き込んだ海水を電気分解して水素と酸素を発生させるとこんなにすごいことができます:
- 日中の内に沢山発電して水素と酸素を発生させると酸素は医療用などに使用でき,水素は夜間の電力用に燃やす燃料にできる. すると,高額でレアメタルを大量に使用し劣化し,容量も決して大きくない充電池を使用することなく大量の燃料が確保できる.
- 水素を燃やしても水が出るだけで,
- 水素と酸素は無理に一緒に燃やす必要はなく,水素は空気中の酸素で燃やせる.したがって酸素は別途利用できるので一石二鳥.
- 夜間はタンクにコンプレッサーで300hPa程度まで加圧して保存し,それを燃やして電力と淡水を得ることができる.
- 昼間は昼間用の電力を一部のソーラーパネルによって賄い,余った電力で夜間用に海水を電気分解する.
どうでしょうか?この組み合わせだとびっくりするほど無駄がないとは思いませんか? ソーラーには一番安いペロブスカイトソーラーを使用し,安上がりにし,かつ,並列接続することによって部分部分のソーラーが破損した際に利用できるようにすれば,かなり実用的といえそうです.またソーラーパネルの設置を陸地にしパイプラインで海水を引き込むようにすればかなり津波や台風に強くなるでしょう.
他の方式との違いやメリットは?
先にも書きましたが,日中ソーラーで発電し,それを充電器に充電する方法も考えられています. しかしこの方法は非常に容量当たりのコストが高く,レアメタルを大量に使用し,経年劣化も早いバッテリーに依存するためあまり効率が良くありません. しかも電気しか取れないとも言えます.ま,電気は万能といえば万能なのですが無駄が多いです.
また,水素ガスを金属に吸着させる方式もあります.この方式も爆発などの危険性は下がりそうですが,コストがかかるし, また酸素は吸着させる良い金属が見当たりません.そもそも,ほんのちょっとコンプレッサーに電力を回せばボンベに自由にガスをためられるのに わざわざ高価な水素吸着金属を使うメリットはあまりないかもしれません.
欠点はないか?
実はソーラーで発電して電気分解で発生した酸素ガスと水素ガスは,設置スペースの都合上,コンプレッサーで圧縮して保存する必要があります. しかし,このコンプレッサーの電力は圧縮圧が高くなればなるほど電力を消耗します.理想的には700hPa程度まで圧縮してボンベを運ぶのが効率が良いのですが,大型の貯蔵タンクに少ない電力で安全に保存するには300hPa程度が限界でしょうか?当然効率も下がりますし,水素ステーションまでトラックで水素を運ぶとなるとエネルギーロスも発生します.理想的には水素と酸素の長いパイプラインをステーションまで延長するのが良いかもしれません.
また,海水は塩化物イオンによって電気を通すのは電気分解する都合上有難いのですが,大量の塩素ガスの発生と陰極に大量のナトリウムの付着が発生してしまいます.塩素ガスはご存知のように有害ですのでこの対策は何らかの形で必要でしょう.
また,海の近くに設置する必要がありそうですので,津波などの対策も必要でしょう.
以上の欠点はあるものの,非常に軽微な欠点といえそうですので,依然として非常に有望な案と言えるでしょう. 21世紀は間違いなく水素エネルギーの時代になるでしょう.
この案を商品化してもいいよという方がいらっしゃったらご連絡お待ちします. ペロブスカイトソーラーの技術をお持ちの松下さん,三菱重工さん如何ですか?
ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^