竜太です。どーも。
今回は表題通り、水素が足らない件についてお話します。
そもそも水素の何がすごいの?
水素は燃やしても水(あるいは水蒸気)しか出ず、CO2もNOxと呼ばれる公害のもととなる窒素酸化物も出さないため、 究極にクリーンなエネルギーと考えられます。また、水素は海水の電気分解でほぼ無限に得られるため、半永久的に枯渇しない エネルギー源でもあります。
水素すげぇ、って感じでしょうか。
水素の発生方法
そんな水素ですが、水素の発生方法は大きく分けて4つの方法があります。
これらすべての方法に関して爆発の危険性は多少あるものの、どの方法を採用しても比較的安価に水素は製造できます。
それでは何が問題なのか?
問題は次の点です。 水素がクリーンエネルギーと呼ばれるのは燃やしても水しか出さないからですが、 製造過程ではCO2やNOxが出る場合があります。 特に4.の石油から水素を作る方法は特に安価ですが、原油からガソリンを作るのと比べると特に効率その他の点で優れているとはいえず、 この方法を選んだ場合は環境負荷は決して低くありません。 ところが現状では9割以上の水素がこの方法で作られています。 これではガソリンを燃やしたほうが幾分かはましということにもなりそうです。 せっかく環境のために水素を導入したのにこれではバカみたいですね。
ソーラーパネルの電気で海水の電気分解をすれば環境負荷は低い
そこで例えば1.の方法を考えましょう。 この場合、海水の電気分解で次のようなものが作られます:
- 水素
- 酸素
- 塩素
- ナトリウム
この中で特に酸素は純度を高めれば医療用に重宝しますし、システムを組むためのCO2排出は比較的小さくできるものと考えられます。 また運用時にはほぼ全くCO2もNOxも排出しません。 完全にクリーンですね^^
問題はこの方式を採用するには莫大な量のソーラーパネルと土地が必要になるという点です。 また風力発電と異なり、夜間の発電のためには水素を発電用に回さなくてはなりません。
水素発電と水素ステーションは別システムで組むのが良い
しかし、ここで夜間の発電用に水素を使ってしまうと、すべて使い切っても水素が足らないため、とてもじゃないが水素ステーション用の水素まで回らないのが問題でした。 この問題の抜本的対策は水素の絶対量が圧倒的に足りないため、大変難しく思えました。 ところが、夜間の発電用の水素と水素ステーション用の水素をいっそ別システムで提供したらどうか?と考えてみると一気に希望の光がさしてきました。 完全に独立システムにし、採算も独立採算制にすると次のようになります:
水素発電システム
昼間はソーラーで発電し、夜間は水素を燃やして発電する。 システム建造後はCO2もNOxも出ず、クリーンだし、風力発電と異なり、何年たっても夜間にいやな騒音が出ない(もちろん昼間も)。 また酸素、塩素、ナトリウムなどが毎日製造できるので売ることができる。 長期的に見れば経済性もまあまあ。(酸素ガスを売ることも含めれば)
水素ステーション
昼間はソーラーと風力で発電し、夜間はもしシステムについていれば風力で発電し、その電力で水素を海水の電気分解で作る。 作った水素は燃やさずに水素ステーションに送るので発電用のシステムはいらない。 また、水素自動車に水素を供給しても、水素自動車からは水蒸気しか出ないのでクリーンでエコになる。 一緒に発生した物質を売れるのも水素発電システムと一緒。 水素発電システムと独立しているので、発電用に使われた水素が多くても水素ステーションの水素供給量には影響がない。 天候だけには左右されるので、多めのソーラーパネルと風力発電が必要。 ただし、風力発電は嫌な異音がするので人里離れたところでのみ使用するのが良いかもしれない。
独立にシステムを組むだけでこんなに違う!
以上見てきたように独立にシステムを組むだけで独立させたそれぞれが経済性の面でも環境負荷の面でも うまく回る見通しが立つことがわかります。独立にすることにより、問題が一段扱いやすくなったともいえそうです。 これにより、現状では水素ガスの9割以上が石油から作られていますが、将来自然エネルギーによって作られる日がやってくることが確実になったと思います。
この案を商品化してもいいよという方がいらっしゃったらご連絡お待ちします. イワタニさん,ENEOSさん如何ですか?
ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^