竜太です.ども.
今回はヴァシミールエンジンほど有望ではないでしょうが,陽子を光速の80%まで加速して発射し,その反発力で推進するロケットを考えたので発表します. 久々にオリジナルの案です^^
陽子加速器型ロケットエンジン
陽子加速器型ロケットエンジンの基本的な考え方は次の通りです.
液体水素をマイクロ波でプラズマ化し電子がはぎ取られた荷電状態の陽子にします. 次にこの陽子をごく少量渦巻き状の陽子加速器に送り込みます. あとは磁場によって陽子を光速の80%まで加速しこれを噴射口から発射します. するとこの速度の速い陽子から逆向きの運動量をもらい推進力が得られます. これが陽子加速器型ロケットエンジンの基本的な原理です.
いくつかポイントとなる点がありますのでご説明しましょう.
真空中でしか使えない
陽子を渦巻き状の加速器で光速付近まで加速するには加速器の中が真空じゃないといけません. しかし,この加速器は開口部がありますので空気中ではこれは不可能です. しかし,宇宙空間ならもともと真空ですので問題なく動作します.
陽子の加速には超電導コイルが必要
強い磁場が必要となるため加速器には超電導コイルが必要です. このため電力には原子力を使用するのが望ましいでしょう.
推力は弱いがかなりの速度まで加速できる
推力が開口部から発射される光速の80%程度の速さの陽子から得られますので,かなり高速になるまで加速できます. 反面,陽子一個一個は軽いので大きな推力は得られません.強い重力のない宇宙空間のみで役に立つでしょう.
どの程度有望か?
前回ご紹介したヴァシミールエンジンと比べるとやはり推力の面で見劣りします. 今回僕はとりあえず実験的な意味で考えてみました. ロケットの推進方法は数十種類とかではなく少なくとも1000種類ぐらいはありそうです. 中にはヴァシミールエンジンのように大変有望な方法がありますので,今回の方式がどの程度有望かは分かりません. ですが,一つの推進方法として使えることだけは確かですので,面白くはないでしょうか?
ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^