竜太のテクニカルメモ

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タイムマシン~世界線相対アドレスと世界線変動指標~

ども,竜太です.

今回は,「また増えるのか~」という声が聞こえてきそうですが,タイムマシンの管理・運用に重要な 世界線相対アドレスと世界線変動指標という概念についてご紹介します.

世界線相対アドレス

歴史は現在の我々の世界点を起点としてツリー状に多世界に広がってゆきます. これは特にタイムマシンから見た場合,顕著に読み取れます. ここでこの多世界のツリーのどこで何が起こったのかが重要になります. しかし,今まではその世界点の位置を明確に示す方法がありませんでした. そこで僕は新たに世界線相対アドレスという概念を考えました. 世界線相対アドレスはある世界点を起点としたとき,その世界点がどれだけ先の子になっているかを表したものです.

世界線相対自己ルートアドレス

この概念のためにはどの世界点を起点とするかが肝心となります. これは難しい問題ですが,自分の世界線に限って言えば必ずタイムマシンが完成して運用を開始した直後より以前には遡れないことが分かります. つまり,ある意味自分のルートアドレスはタイムマシンが運用を開始した直後以外ありえません. そこでその世界点を世界線相対自己ルートアドレス(World Line Relative Self Root Address)と呼ぶことにしましょう. 世界線相対自己ルートアドレスはR_{s}と表すことにします.

世界線相対アドレスの求め方

世界線相対アドレスの求め方
上の図を見てください. 自己ルートアドレスがR_sなのはすでにご説明済みですが,その上にタイムマシンで見て2つの世界が現れています. そこで,一段上の世界点たちに順番に番号を振っていきます. この例だとそれぞれR_s1,R_s2になりますが,3つに分岐している場合はR_s1,R_s2,R_s3になります. もちろんこれだけだとどれを1にするのかの不確定性がありますが,その不確定性は具体的にそれぞれの世界点に実際に番号を振ってしまうことでとりあえず解消します. 次にその上の段に対しては例えばR_s1の上の段はそれぞれR_s11,R_s12,R_s13と番号を振っていきます.こうすると,ルートから見てすべての世界点に番号が振れることが分かります. これが我々のルートから見た相対アドレスになるわけです.

例えばR_s213211425という世界点はルートから2番目の多世界を選択し,その後1番目の選択肢を選択し,その後3番目の選択肢を選択し,といった感じで9段未来方向へ多世界を選びながら進んだ 世界点を表します.これが100段とかになると非常に長くなってしまいますが,これは世界線相対アドレスの性質上,やむを得ないことです. 長すぎて不便な場合は,ある相対アドレスを子CとしてC13211のように表すと良いかもしれません.もちろんこの子はC = R_s1322134112132221などのようにルートから指定した 世界線相対アドレスが分かってなくてはなりません.

こうして,少なくとも自分の未来の世界点に関しては世界線相対アドレスが一意に振ることができることが分かりました.

世界線変動指標

世界線相対アドレスが決まると自動的に2つの世界点がタイムマシンの多世界的にどれだけ離れているのか?という概念を定義できるようになります. この概念を世界線変動指標(World Line Fluctuation Index)と呼ぶことにします. 世界線変動指標は2つの世界点の世界線相対アドレスが与えられると簡単に求めることができます.

例えばR_s121152という世界点とR_s12231121という2つの世界点を考えましょう. ここで注意してほしいのがこれら2つの世界点は必ずしも別の世界の同時刻である必要はないということです. というよりも,異なる世界点同士で一般に時刻をそろえることはそもそも不可能です. というのも,世界線の分岐のタイミングが世界点ごとにまちまちだからです. これら2つの世界点はR_s12まで戻ればズレはゼロです. ところでこれらの世界点はそれぞれこの点から一定の段数だけ別の方向にズレています. したがって全体のズレはこの世界点からそれぞれがずれた分の和で書けると考えることができます. するとまず,R_s121152R_s12とのずれの段数は4段になります. 何故なら1\to1\to5\to2と移動するからです. ここでもちろん振っている番号がたとえ5であっても,重要なのは段数で勝手に振った番号は無関係です. いっぽう,世界点R_s12231121のほうはR_s12から2\to3\to1\to1\to2\to1と移動するので段数は6段です. したがって世界点R_s121152と世界点R_s12231121世界線変動指数は4+6 = 10となるわけです. ここでこれまで見てきたことをまとめるとこんな感じになります:

  1. 同じ世界点同士の世界線変動指標は0で0になるのはその場合に限られる.
  2. 世界線変動指標が1になるのは片方がもう片方の1段だけ過去の場合に限られる.
  3. 世界線変動指標が2になるのは片方がもう片方の2段過去かあるいは同じ過去からそれぞれ1段だけ未来に進んだ状態かのいずれかしかない.
  4. 世界線変動指標は必ず0以上の整数,つまり非負整数をとる.

実は僕の知り合いがグラフ論の研究者なのですが,これは簡単なグラフの一種なのでしょうか?オセーテ

これまで出てきた世界線を管理する概念を一覧すると・・・

世界線総分岐数:世界線の豊かさ

世界線忠実度:タイムパラドックスがどれだけ起きないかの割合

世界線管理力:どれだけ世界線がコントロールできているか

世界線相対アドレス:タイムマシンの運用が始まった世界点から見てその世界点はどの多世界の座標にいるか

世界線変動指標:2つの世界点がどれだけ異なる世界になっているか

となります. また,まだきちんと説明していないのですが,

世界線準備力:どれだけ予定したことがタイムマシンで未来に実行されるか

という概念もあります.

こうしてみるとタイムマシンの運用には世界線と世界点の管理のために様々な概念が必要なことが分かると思います.

ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^


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