どーも,竜太です.
実は表題通り,僕は一件もエネルギー源の技術を発見していません. これがどれだけまずいのか,恥を忍んでご説明します.
究極のエネルギー源は本当に核エネルギーか?
確かに,将来において反物質が有望なエネルギー源になる可能性はあります. ただし,様々な事情から反物質は現状では非常に扱いにくいエネルギー源です. 現状で最も有望なエネルギー源は核エネルギー,それも核分裂を利用したエネルギーです. 安定的に最も大きなエネルギーが取り出せます. ところが核分裂ではエネルギー源として非常にまずいのです. 理由をこれからご説明しましょう.
エネルギー効率が悪い
核分裂の場合,実際には燃料の質量の0.1%程度しか燃やすことが出来ず残りの99.9%は完全に燃えカスとなってしまいます. このため,必要となる燃料が少なくとも1000倍程度も必要となってしまいます. なお悪いことにこれがロケットに使われた場合,それだけ重いので,燃料より約1000倍もあるごみを一緒にロケットで運んでいることになってしまいます. これは言うまでもなくエネルギー効率が悪すぎるといわざるを得ません. 最も効率が良いとされる原子力ですらこのありさまなのです.
ほかにも様々な欠点がありますが,最大の欠点はやはり上記の欠点でしょう. しかし,実は反物質を使うと今度はエネルギー効率がほぼ100%になります.
反物質のエネルギー効率はほぼ100%
ところが反物質を燃料に誓うと熱交換器の機能を別とすればエネルギー効率はほぼ100%になります. というのも,反物質と通常の物質を同量接触させれば対消滅により,ほぼ完全にエネルギーになってしまうからです. このため,確かに反物質は究極のエネルギー源と言えそうです.
反物質はすごい・・・しかし
こんな優れたエネルギー効率を誇る反物質ですが,実は致命的な欠点が3つもあります.
- 大量に作ることが難しい
- 保存することがほぼ不可能に近い
- 通常の物質と接触させただけで大爆発を起こす
このうち,3は2と密接に関わっているので実質上は1,2が解決すれば何とかなりそうなんですが,これが難しいです. 実際,反物質はLHCなどの加速器で作ることができますがこれでは本当にちょっとしか作れませんし,強力で波長の短いレーザーなどでも作れますが, ほとんどが陽電子などで無理しても反水素ガスが作れる程度です. しかもこれは気体ですから,イオン化させてプラズマなどに閉じ込めておかないと大変危険です. しかも悪いことにそもそも気体はエネルギー密度が低いのでこれではあまり燃料として有望ではありません. 皆さんは核融合を名前だけでも知っていると思うのですが,核融合の技術を応用してプラズマに大量の反水素イオンを長時間閉じ込めておく技術は大変難しいと考えられます. もちろんそれ自体もエネルギーを消耗します. これはかなり骨が折れる上に,なんとなく無駄が多そうで,しかも取り出せるエネルギーも少なそうです. 何か根本的なところで,無駄な努力をしていると,そんな風に僕には思えるのです. こんなものが究極のエネルギーと呼べるのでしょうか? 僕にはまだ続きがあるように思えます.
究極のエネルギー源は(もしあれば)こんなもの
僕はまだ全く究極のエネルギー源の理論を手にしていません. しかし,究極のエネルギー源がもしあれば次のようなものであることは分かります:
- 安価・低エネルギーで大量のエネルギー源あるいは燃料が手に入ること
- 保存・管理が簡単か低エネルギーでできること
- どこでも使えること
- いつでも使えること
- 安全であること
現在のところこの条件を満たすエネルギー源は全く見つかっていません. そのかわりに,『大量』の条件と『どこでもつかえること』と『いつでも使えること』を外せばソーラーパネルなどの自然エネルギーは大体この条件を満たしています. もっともソーラーパネルでは,太陽系を遠く離れてしまうと全く使い物にならなくなってしまうので,恒星間航行には全く使えませんが.
究極のエネルギー源を探す僕の旅は始まったばかり
こんなわけで,現状では僕の納得のいくエネルギー源は全く見つかっておらず長期間運用するタイムマシンなども現状では核分裂を使用した原子力に頼らざるを得ません. 僕はこれから究極のエネルギー源探索の長い旅にでるつもりです.
ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^