竜太です.ども,ども.
今回は未来の制御を直前になって自由に変える技術をご紹介します. 基本的に言って基本的未来制御法の応用ですね^^
基本的未来制御法とは?
将来ある猫を殺す制御をタイムマシンで行いたかったとします. このとき,うまく未来に猫が死んでいたらタイムマシンの内部のBoolean変数の値としてを過去に送り, 猫が死んでいない世界だったらBoolean変数の値としてを過去に送ります. すると現在は猫が死んでいての状態と猫が生きていての状態の重ね合わせ状態となるので, 猫が死ぬ確率が非常に小さい確率であることを考えると,
の様なテンソル積状態の重ね合わせ状態で書けます. ここでタイムマシンのプログラムで観測しないで強制的にを代入すると,状態の収縮が起き テンソル積が実現します. この状態はなことはもちろんですが,当然猫が死んでいる状態なわけなので, このタイムマシンの状態を作ると猫は死んでしまうことになります. これが基本的未来制御法です.
収束させる値をコントロールする
基本的未来制御法は起こしたいとおりの未来をセットして, その通り起こします. しかし,未来に起こる事象を直前になって変えたかった場合はどうしたらよいでしょうか? 基本的未来制御法をそのまま使っただけではだめです. そこで次のようにしましょう. Boolean変数の値を未来から取得した後で,その値を観測しないで, タイムマシンの端末のキーボードの『T』を押したら,『F』を押したら,『N』を押したら ,『R』を押したらランダムにかを代入するようにします. すると,直後の状態は『T』を押したならテンソル積で猫が死亡し, 『F』を押したならテンソル積で猫が生存し, 『N』を押したならBoolean変数が空欄なので制御されずに死ぬか生きるかが偶然で決まり恐らく死にません. 一方,『R』を押したならテンソル積で猫が死亡するか, テンソル積で猫が生存するかが半々の確率で起きます. こうして,タイムマシンによって猫の生き死にを4通りの方法,
- 猫を殺す
- 猫を生かす
- 猫の生き死にをコントロールしない
- 猫を半々の確率で殺したり生かしたりする
というコントロールができることになります.
未来になったら放置ボタンを用意する
こうして未来の猫の状態が制御できるわけですが, 制御を完璧にするために,猫が死ぬべきだったのに生きていたら, 逆に生存しているべきだったのに死んでいたらを過去に向かって送らなければなりません. この目的のために一定時間だけ表示されるボタンで,
「猫が死んでいるべきだったのに生きていたのでを送る」
を表示させておいて,一定時間だけ,とを入れ替えられるようにしておく必要があります. こうすると,猫が生きていたのに過去に向かってを送るというミスがなくなり,制御の完成度が高まります.
こうして,直前になって猫を殺す・生かすがコントロールできるようになったわけです.
ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^