竜太のテクニカルメモ

物理やへっぽこなゲーム作りについて易しく解説するよ

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ディープラーニング~概念の移動とクリッピング現象~

ども,竜太です.

今日はディープラーニングと相性が良い技術を発見したのでご紹介します.

概念の移動

SFのテーマであまりお目に掛けませんが,実は空間的な移動は誰でも思いつくのですが, もっと特殊な移動はないかと考えてみました. それで思いついたのが『概念の移動』です. 概念の移動は最初人から人へある概念が移動するものとして想定しました. 人から人ですから,ある意味位置の移動と似ていますが,全く同じではありません. 最初これでも十分に面白いと思ったのですが,これをディープラーニングに活用したら・・・と気づいたら, 一気にアイデアがさく裂しました.

日本の古民家風の凱旋門

そうです,例えばデジタルツインで日本とフランスのパリを再現しておき, 日本の古民家をコピーしてパリの凱旋門に『形式を選択して貼り付け』を選択して 貼り付けの中から『概念』を選択して『雰囲気』を選択すると,日本の古民家風のフランスの凱旋門がパリの街並みに再現されるというものです. もちろんこれは凱旋門が古民家と置き換わってしまうわけではなく,佇まいが古民家風の凱旋門になるという意味です. これはアドビのフォトショップに搭載すればバカ売れ間違いなしの技術となるでしょう.

女性の顔になったザッカーバーグはどうか?

この技術は顔写真に利用すると大変面白くあります. 例えばザッカーバーグの顔を女性の顔写真で学習させたディープラーニングで女顔にしてしまうというのはどうでしょうか? あるいはニンジンの画像で学習させたニンジン顔のザッカーバーグはどうでしょうか? インスタグラムの機能に搭載すればバカ売れ間違いなしでしょう.

ディープラーニングの問題点:クリッピング現象

こんな面白い技術である概念の移動技術ですが,ディープラーニングを用いるためこんな問題点もあります. それが,『クリッピング現象』です. クリッピング現象とは私の造語で,2値化を意味する用語です. 例えば,ゴキブリ顔のザッカーバーグの画像を作りたくって,ゴキブリの写真を大量に学習させてディープラーニングさせたとしましょう. すると生成されるのは恐らく,長いひげだけ生えたザッカーバーグやゴキブリそのものになってしまって,ザッカーバーグらしさが全くなくなってしまった画像などが生成されることでしょう. つまり人間の画家が描いたような,ゴキブリらしい特徴は兼ね備えているがきちんとザッカーバーグに見えるようにはならないはずです. ディープラーニングの性質を考えると現在の技術ではザッカーバーグ過ぎてちっとも面白くない画像か, 今度はゴキブリすぎてこれもやはり面白くない画像のいずれかしか生成できないものと思われます. これがクリッピング現象です.

アノマリーの問題

ディープラーニングには別の問題としてアノマリーの問題もあります. アノマリーも僕の造語で,猫の画像で学習させた画像を利用した女性の顔は可愛いのに 犬の画像で学習させた女性の顔はなぜか可愛くないという問題です. でも,皆さんご存じの通り,犬の鼻やひげの絵を付けた女性の画像は一般にとてもキュートです. この問題はクリッピング現象のように数学的な2値化と異なり,美しさという定量的に測れない 概念を用いるため,一見科学的概念ではありません. しかし,美しさには一定の法則が必ずあるはずであり,未来の科学では数学的に定量的に測れる可能性もあります. このためアノマリーの概念は決して非科学的とまでは言えないはずです. また,学習元の性質を引き継がない傾向のことを一般にアノマリーと呼べばこの概念の重要さは単に美醜だけにとどまらず, 大変重要な概念であることが分かると思います. ディープラーニングが元の性質を引き継がせたいから学習させているのに,アノマリーが発生してしまうと 元の性質を全く引き継がず,ディープラーニングの意味が全くなくなってしまうので大問題です. とはいえアノマリーが数学的に扱うことが難しいことは事実でこのためアノマリーの概念を解消するのも難しくなる可能性があります. アノマリーの概念は美しい学習元から生成したが美しくならないという難しい問題を発生させるためこちらも大変困った問題であることが分かると思います.

メタモルフォーゼの問題

アノマリーの一種なのですが, 丈夫に作ろうと学習させたロボットの設計アルゴリズムの結果が,ロボットが素早くなるという結果に変化してしまうという問題もあります. このように学習元の情報が変化してしまうアノマリーのことをメタモルフォーゼと呼びます. これも僕の命名です. これもアノマリーの一種なので問題です. 実際,性能テストに問題があると,偽の性能向上が測定されてしまい, 本来期待していた性能向上効果がないにもかかわらず,性能テストの成績だけ良くなってしまう恐れがあるためです.

未来のディープラーニングクリッピング現象が回避される

現在の技術ではまだ不可能ですが,恐らく未来の技術では, 人間の画家が描いたような,ゴキブリらしいザッカーバーグディープラーニングによって生成される日が来ることでしょう. またアノマリーの解消によって完全に学習元の性質を引き継いだ生成写真なども合成できるようになるでしょう. このとき,我々は真の意味でディープラーニングを手懐けたことになるのです!

ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^


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