竜太のテクニカルメモ

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反重力の原理の概要

ども,ども,竜太です.

今回は弦理論で反重力を研究している竹内薫博士に反重力の竹内機構についてテレパシーで聞きましたのでわかった範囲内で簡単にご紹介します.

反重力には超弦理論が必須

重力は対称テンソル場であるメトリックテンソルで書けこれが弦理論ではグラビトンになります. 一方反重力は反対称テンソル場であるカルブ・ラモン場で書けこれがある意味反グラビトンの役割を果たします. この理由は反対称テンソル場が対称テンソル場と相互作用の向きが逆向きであるために反対の力を生むためです. このように反重力を実現するには一般相対論だけではだめで超弦理論がどうしても必要です.

カシミールドライブだけでは弱すぎた

反重力がカルブ・ラモン場で発生するのでカルブ・ラモン場を発生させる装置が必要ですが, 以前書いた記事では静的カシミール効果を利用したカシミールドライブで発生できると書きました. シュワルツ博士の考えたこのカシミールドライブですが,竹内博士によると静的カシミール効果で発生する反重力は大変小さく,とても空中に浮くまでにはならないとのことでした.そこで竹内博士は反重力の別の方法である竹内機構を考えました.

竹内機構

グラビトンは閉弦で対称テンソル場です. これは二つの開弦をつなげれば作れます. 具体的には二つのマクスウェル場,つまり光子の対を対称に組み合わせれば作れます. 具体的には係数を無視すればメトリックg_{\mu\nu}は対称テンソル場で書け, 二つのマクスウェル場A_{\mu},B_{\nu}によって

g_{\mu\nu} = A_{\mu}B_{\nu} + A_{\nu}B_{\mu}

とすれば二つのマクスウェル場から発生させることができます. 同じように考え反重力を発生させる反対称テンソル場であるカルブ・ラモン場B_{\mu\nu}は二つのマクスウェル場A_{\mu},B_{\nu}を反対称につなげて

B_{\mu\nu} = A_{\mu}B_{\nu} - A_{\nu}B_{\mu}

とすれば発生させることができます. 単なるマクスウェル場ですからこれは電磁石を組み合わせれば発生させることができます. これが竹内機構の基本的な原理です. 確かに超弦理論は必要ですが,なんともシンプルでしょう.

電磁石で発生させたマクスウェル場はベル状態

|\Psi\rangle_{Bell} = |\uparrow\rangle_A|\downarrow\rangle_B + |\downarrow\rangle_A|\uparrow\rangle_B

と書かれシュテルン・ゲルラッハの装置と同様にして状態|\uparrow\rangle_A|\downarrow\rangle_Bが地面の方向に向かうように 磁石で誘導します. この|\uparrow\rangle_A|\downarrow\rangle_Bが実は反対称テンソルA_{\uparrow}B_{\downarrow} - A_{\downarrow}B_{\uparrow}になります. 一見この状態はAの下向き矢印状態が含まれていて,

|\uparrow\rangle_A|\downarrow\rangle_B = A_{\uparrow}B_{\downarrow} - A_{\downarrow}B_{\uparrow}

と置けないように見えますが,実はAの下向き矢印状態は手前に負号がついていて相互作用の向きが逆なのでむしろつじつまが合っていることに注意してください.これが地面を構成する高密度な物質,例えば鉛と反応すると強い反重力が発生するのです. この相互作用は弦理論を用いて計算するとぴったり重力の相互作用の1000倍の大きさになりますので空中に浮くことすら可能になるのです. 以上の説明が竹内薫博士によって考えられた竹内機構の概要になります. なお余談ですが,竹内薫博士のこの研究は2022年度の咲良最先端科学技術賞の年間アワードの受賞となりました.

タール化ごみ処理装置

実は上記の説明にはまだ不足している点があり,この通りに作ると,地面の素材が何であれ,何でもタールに変化してしまうことが分かってます. 放射性物質でもコロナウイルスでも何でもただのタールに変化してしまうのです. このため大変危険なだけでなく,反重力のエネルギーがほとんどすべてタールを作るエネルギーに化けてしまってほとんど浮力が発生しなくなってしまいます. この技術はこれ自体は大変有用で放射性廃棄物の最終処分場が要らなくなる夢の技術なのでガラス固化体は一万年とかではなく一瞬で放射線を出さなくなります.反重力の有力な副産物と言えるでしょう.

タール化はカシミールドライブで防げる

実はここでカシミールドライブが役に立ちます. カシミールドライブの反重力は小さすぎて使い物にならないのですが, 竹内機構で発生させたカルブ・ラモン場をカシミールドライブに通すと今度は地面をタール化させることなくそっくりそのまま強い反重力を発生させることができるのです.こうしてようやく実用的な反重力ができることが分かりました.

反重力の計算にはスパコンも必要

竹内機構を実際に使えるレベルにするには,実はかなり高性能なコンピュータ計算が必要です. この計算の精度によって最大投入エネルギーの10000倍の反重力を発生させることができます.反重力は究極にエコなのです.

ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^


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