契約の新しい解釈 - 竜太のテクニカルメモ

竜太です．どーも．

社会人の皆さんは大人社会が契約を完全に守るという契約社会なことをご存じのはずです．しかし，契約社会はいい面ばかりでないことをご存じでしょうか？今回は21世紀型の新しい契約の考えを提起したいと思います．

契約は良い面だけか？

契約はお互いに約束を守るという意味で良い面がありました．例えば，お金を貸す人は契約を守ってくれないと，最悪貸した金が返ってこなくなるでしょう．また，貨幣経済も本来ただ同然の貨幣が，契約社会によって守られているから，価値の本当にあるものと交換できるのです．さらには戦争の抑止についても契約が大変重要です．何故なら，お互い自分からは攻め込まないなどといった契約は守られている間だけ，きちんと戦争が起こらないからです．契約社会はこのように確かに良い面もありました．契約社会様様ですね．

知恵の劣った人が餌食になる契約社会

アメリカ先住民はかつて英語が読めない人が多くいました．このアメリカ先住民に嘘や誤解のある表現をして話し言葉で契約させたのが，アメリカに渡っていった白人でした．アメリカ先住民たちは話で聞いた内容が立派だったので，文字は読めないけど多分同じように立派なことが書かれているはずだと思って次々と白人たちと契約しました．もう分かりますね？こうして，口で聞いたのとまるで違う契約をさせられたアメリカ先住民たちは次々と土地を奪われてしまいました．契約社会は何と素晴らしいのでしょうか！英語が読めて当然の白人にとってはですが．これではしかし，文字が読めなかったり，お人よしだったり，あまり，機転が利かない人は簡単に大損してしまうでしょう．このように契約が絶対だという契約社会はずるがしこい人たちにとってこれでもかっていうほどに便利で都合の良い社会なのです．日本の皆さんどうですか？英語の力でアメリカ人に勝てっこないのに英語の契約を結びたいですか？私だったら絶対にお断りです．英語を勉強することすらさほど立派じゃありません．何故なら元々のアメリカ人以上に英語が得意になるはずないし，脳の貴重なリソースを使ってそこまでしたら，かけがえのない別の才能が奪われてしまうからです．皆さん，まず日本語を真っ先に勉強しましょう．

契約社会は問題が大きい，しかしどうしたらよいか？

このように確かに契約社会は問題がありそうです．しかし，契約を結ばないでは，約束が全く守られず，逆に社会は混乱してしまうでしょう．一体どうしたらよいのでしょうか？

悪い契約だけ幾らでも破って良い社会を作ろう！

そうです．話はかなり単純です．契約が全部悪いのではなく，悪い契約だけ破って良いことにすればよいのです．先ほどのアメリカ先住民は契約を盾にとって土地を奪おうとする白人に対してはこういえばよいのです．

「私は文字が読めないが，その内容の契約だとすると，事実と違うし，そもそも私たちが考えていた約束と違って明らかに不当だ．仮にその通り書いてあったとするなら，そんな約束は一切守らない．」

もちろん，これでも文字が読めないのは不利です．しかし世の中が悪い契約だらけで良い契約がほぼ存在しないことが常識となった社会なら，例え文字が読めなくてもそれなりに守られるはずです．

皆さん，悪い契約は平気で破ってよい社会を作りたくありませんか？

悪い契約の例と破り方

しかし，具体的にはどういった契約が悪くて，どう破ればよいのでしょうか？なるべくなら現代の日本で破って良い契約が理想的です．例えばこんなのはどうでしょうか？

「彼をいじめてくれるならお金を出す．」

この契約，あるいは約束は破って良いでしょうか？当然破って良いし，お金を返す必要すらないですね．しかも，契約の相手が「約束を破るな！」と言ってきたら，すかさず平然と

「こんな悪い約束守れるはずないじゃないですか！」

というだけで済みます．恐らくこのやり方は現代の日本でも通用して，裁判になっても簡単には負けないでしょう．そうです，賄賂の契約は破って良いのです(笑)

別の例

全く別に見える例として，良い契約が期限付きで守ることっていう契約も破って良いです．双方が納得すれば，元々期限付きであった良い契約を延長または無期限にできます．例えば期限付きの休戦協定などはどうでしょうか？双方が納得すればかつての契約がこの期限や条件でしか守らないという契約ですら破棄して新しい約束をすることもできるわけです．こうなると契約というよりは約束に近く，契約社会は約束社会位で十分ですね．