安全の定義とは正確に言うと次の通りである: 「全ての危険性が回避されている状態を安全であると呼ぶ.」
この定義より直ちにわかることがある.それは 「真の安全とはすべての危険が回避された状態であること」 であるので,
「真の安全の立証は全ての危険性が排除されていることが確認できないといえない」 という点と 「たった一つでも危険性が回避できてなければそれは真に安全とは言えない」 ということである.
安全性のこの性質のため,「危険性があることの立証はさほど難しくない場合が多い」が, 「安全であることの立証はほぼ不可能である」
例えばある自動車のブレーキが安全であるかどうかを判定するとき, 真に安全であることを立証することはほぼ不可能だが, 危険性の立証にはたった一つの危険性を見つけるだけで充分であるということが 挙げられる.つまりたった一点でも危険性があれば,真に安全でないことの立証として 十分なのである.
ふぅ,安全って難しいねぇ.