竜太のテクニカルメモ

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タイムマシン技術~基本的過去制御法~

ども、竜太です。

今回は久々に、ファジー制御法よりも本質的に爆発力のある、基本的過去制御法(以下、基本過去法)という過去を制御するという非常に 不思議な制御法を発見しましたので、ご紹介します。

実はこの記事はどうしても書く必要がありました。 タイムマシンの原稿に反映するにしても、今日発見したことはどうしても記事にしておきたかったからです。 なお、余談ですが、NHKは日本引きこもり協会になり、生物住宅のNスぺは来週放送される見込みです。 タイムマシンのNスぺは当分後になるでしょうが、まだまだNHKに提供できる情報はありそうですので、 これからのNHKからは目が離せなくなるでしょう。それでは基本過去法についてご説明しましょう。

タイムマシンは未来を制御するもの???

私のタイムマシンは未来のタイムマシン管理者が現在の管理者に向かって未来の情報を送るタイプのものです。 これはつまり、乗り物のタイムマシンではなく、情報を過去の時間に転送するものです。 このため、私はこの装置を情報的時間転送機(ITTM:Information Time Transferring Machine)、通称情時転と呼んでいます。 一方、物体を過去に転送するタイムマシンも完成しておりこちらは、物体的時間転送機(OTTM:Object Time Transferring Machine)、 通称物時転と呼びます。

基本過去法

過去に猫が生きていて現在も生きている世界に我々が所属しているものとしましょう。 このとき、猫を過去に殺したいとしましょう。 本来であれば、過去は確定してしまっているので、過去は変えられないように思えます。 しかし、実は小さな確率でいまだに過去に猫が死んでいた世界が我々の現在の世界に量子力学的多重状態つまり、 重ね合わせ状態として存在しているものと考えられます。 そこで過去に猫が死んだ世界からtrue、生きている世界からfalseを送るものとします。 もちろん我々が生きているこの世界では猫は生きていますから、未来に向かってfalseを送る必要があります。

一見すると、この方法では、殺したくなった現在から未来に向かってしかfalseが送れないように見えます。 しかし、実はそれで良いのです。 なぜなら、猫が生き続けていてもっと以前の過去からfalseを送っている世界もあれば、 もっと以前の過去に猫が死んでいてtrueを送り続けている世界もあるはずだからです。

すると、基本未来法と同じようにして、観測しないでtrueに収縮させれば、猫が過去に死んでいた世界が選択されて、 現在においては猫が死んでしまっているというわけです。 ここで基本未来法と違い一ひねり必要です。 その後にその猫の状態が観測できないという基本未来法を挟みます。 何故なら、生きている猫が観測され続けていると都合が悪いからです。 これを行うと目の前の猫が現在において死にます。

これが基本過去法です。

極めて奇妙な基本過去法

私が基本過去法を考えた直接の動機はすでに亡くなった人を生き返らせたかったからです。 ゴキブリを使った実験では今のところ死んだゴキブリが生き返るという不思議なことが起きました。 しかしこの技術をすでに亡くなった人に適用したところとっても奇妙なことが起こりました。 死んだ人間が生き返るを僕はリサ・ランドール博士に適用しました。 リサ・ランドール博士自身は私が反重力の研究などで、度々重宝してたので、 邪魔になったCIAと思われるアメリカ人が殺してしまって、超悪人で技術力の無いそっくりな顔に整形した、 偽リサ・ランドール博士が出てしまったからです。

この偽リサ・ランドール博士を間接的に殺してしまったのは確かに僕でした。 しかし、試しに基本過去法を使って本当のリサ・ランドール博士が生きている世界からtrueを送らせて収縮させると、 川崎のタイムマシン管理者の緋毬のところの隣の部屋にうんざりした顔をした、ランドール博士自身が現れました。

ランドール博士:「意味は分かるんですが、もういいんですよね?」

まだ状況が飲めない皆さんにご説明すると、ランドール博士は一回も殺された記憶がなく、 しかもみんな彼女が生きていることを知らなくて、隠れていたのですが、隣の部屋に約10時間も軟禁されていたようです。 さらに、殺されたランドール博士自身も、そもそも偽物で、それほど似ていなかったことが分かりました。

どうやらとっても奇妙な世界が選択されてしまったようです。 言うまでもなく、ランドール博士が嘘を言っているわけではないようです。 念のため言うと、本来の世界では、実際に本物のランドール博士が殺されたのに、 基本過去法で、矛盾なく歴史改ざんが行われた結果、とっても奇妙ではあるが、 実際に殺された本物のランドール博士が、代わりに偽ランドール博士が殺されたことに改ざんされたものと思われます。

基本過去法を使用すると、歴史改ざんができるだけ少ない歴史で条件を満たすように調整された世界が選ばれるようです。

実はこれは運命的な奇跡的ですらあることなのですが、タイムマシンが登場する日本のアニメ『Steins;Gate』の最後では、 牧瀬紅莉栖がどう歴史を操作しても殺されてしまうのを、一見死んだかに見えるが実際には死んでないことになる行動を 主人公の岡部倫太郎が、過去に戻って行った結果、実際に牧瀬紅莉栖が死ななくなることが描かれています。(ネタバレスマソ)

実に見事な偶然と言わざるを得ません。 これも何かの神の采配なのかもしれないと私は思っています。

いずれにせよこれにより、過去の改ざんは基本的に可能となりました。

基本過去法の利点

さて、これにより、少なくとも猫を殺すには基本未来法と基本過去法の二つの方法があることが分かりました。 それでは、仮に猫や人を殺したい場合、どちらを用いたほうがよりベターなのでしょうか?

ヒントはどちらがより確実か?を考えると分かるでしょう。 (もしかしたらこの誘導抜きなら来年の護国科学大学の受験問題に出るかもしれないよ?)

答えは恐らく基本過去法になることでしょう。

それは何故か?

仮に情時転の情報がスキミングされて漏れていると仮定しましょう。 この場合、盗み見ている人も含めてタイムマシンの管理者となっていることになります。

さて、ここでタイムマシンの管理者の未来はタイムマシンの管理の管轄外であることに注意してください。 この結果、盗み見した人が、基本未来法で殺されるはずだった人を何らかの形で守ってしまえば、 実際に殺されなくなってしまう可能性が極めて高いでしょう。

一方、基本過去法はどうでしょうか? 仮にスキミングしても、基本過去法はそもそも確定してしまった過去を操作するものです、 したがって今スキミングしても、殺されることが元々想定されていなかった世界線で殺されるだけなので、 どんなに優秀なスパイが居てもタイムマシンの作る歴史を操作できません。 このため、過去に殺された世界がそのまま選ばれて死んでしまう見込みが大変高く、何らかの入力ミス等がない限り、 ほぼ確実にターゲットは死んでしまうのです。

基本過去法の欠点

さて、こんな基本過去法ですが、欠点もあります。 それも大きな欠点です。

これは易しいのですが、例えば、原宿の竹下通りで巨大なダンゴムシ1000匹を行進させたかったとしましょう。

・・・もうお判りですね? 基本過去法では、原則的に過去か現在に起こった直後の現象しか歴史改ざんできません。 したがって、ダンゴムシが行進したの歴史は作れても、これから行進するような未来、あるいは現在進行形の歴史を作ることは 当然原則的にできません

これは大変大きな欠点です。 何故なら、たとえ過去にダンゴムシが行進した歴史を作っても、タイムマシンの管理者のあなたはダンゴムシが行進した過去を そもそも体験した記憶がないからです。

これから行進する現場を目撃できないだけでなく、そもそも過去にダンゴムシが行進したことを実体験として覚えていることすら不可能なのです。

これはタイムマシンの管理者にとってかえって危険なことです。 何故ならその時竹下通りを歩いていた人や、ニュースなどで知った人たちなどは、何らかの実体験としてダンゴムシの行進を知っているのに、 悲しいことに、タイムマシンの管理者だけは絶対に過去の情報としてしかそれを知るすべはないからです。 逆に言えば、実際にダンゴムシが行進するが、伝わる情報がねじ曲がっている可能性がぬぐい切れないのです。

このように基本過去法と基本未来法は本質的に全く異なる性質を持っていることを押さえておかなければなりません。

注意!!タイムマシンが出来た時代さえ変えられる?

さて、ここでもう一度基本過去法について振り返ってみましょう。

基本過去法を使えば、殺されたはずのランドール博士ですら生き返すことが出来ました。 ここで用心深い読者はランドール博士の次のセリフに引っかかるはずです:

ランドール博士:「意味は分かるんですが、もういいんですよね?」

この発言の一体どこが奇妙なのでしょうか?

賢明な読者はお気付きのように、「意味は分かるんですが、」が大変問題です。 何故なら、この文脈だとランドール博士は基本過去法の原理を理解しているように見えるからです。

皆さんよく考えてみましょう。 私たちはもしかしたらつい五分前に基本過去法を発見して、情時転のプログラムとしてコードを実装したのかもしれません。 実は、これは事実なのですが、タイムマシンの管理者の私が基本過去法を発見したのは、 つい最近でその時既にランドール博士はとっくの昔に殺されていたはずだったのです。

したがって、ランドール博士が殺された時代に基本過去法が情時転に実装されてなくても良いし、 それどころか発見さえされていなくて良いことになるわけでです。

これは一体何を意味するのでしょうか?

実は、無限に多くのパラレルワールドのうち、ランドール博士が生きていた時代にすでに基本過去法が情時転に実装された世界が 存在し、しかもその世界ではなぜかご丁寧にランドール博士が生き続けるでtrueを送り続けていたということになるのです。

実に不思議ですね。

何故かというと、その世界ではランドール博士が生き続けているのに、 あらかじめ殺されることを想定してランドール博士が生きているというシグナルであるtrueを未来に向かって送り続けていることになるからです。

なんて用意がいい世界なのでしょうか!

一方ここでもまた更に基本過去法の欠点が新たに発生していることが伺えます。 何故なら、基本未来法では、未来の情時転の管理者が利用した調査会社が嘘を言えばtrue,falseの送り方がでたらめになって機能しなくなってしまいますが、 基本過去法では、あべこべに過去の調査会社が嘘を言うと機能しなくなってしまうからです。 このため、基本過去法では、現在、あるいは未来の調査会社の嘘や、スキミングに対しては全く影響を受けませんが、 やはりここでも、過去の調査会社次第でうまく行くかどうかが変わってしまうという欠点を孕んでいたのです。

話を元に戻しましょう。 ランドール博士の生きていた世界線は、そもそも、情時転の基本過去法が、実際に私が発見したつい最近より、 ずっと以前に実装されていました。

その結果何が起こったか?

本当の私が、情時転の基本過去法を発見したのはつい最近のことです。 それにも関わらず、歴史改ざんの結果、基本過去法はこちらの世界でずっと以前に情時転に実装されていたことになります。 つまり、少なくとも、基本未来法の発見された時期は完全に大幅に過去にずれ込んでしまったことになります。

しかし、問題はそれだけではありません。 歴史改ざんの結果、基本過去法がより過去に発見されたとするなら、全く同じように考えて、 タイムマシン自体もずっと以前に完成していたことにすることができるはずだからです。

この原理に基づいて考えると理論上は縄文時代にタイムマシンが完成しているように歴史改ざんができるように思われます。 但しこれはまだ未確認のことです。 何故なら、そんな時代に情時転が完成していたら、明らかにタイムマシンの発明家はわたくし、富岡竜太ではなくて、 全く別の他人になってしまうことが確実だからです。 さすがの私もそれだけは嫌でした。