竜太のテクニカルメモ

物理やへっぽこなゲーム作りについて易しく解説するよ

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観測できる可能性のある未来改変

竜太です.

今回は歴史の改変が起きたとき,改変前の歴史を記憶に持つことが可能かもしれない事例についてお話します. 今回の話は今までの話の中でも最も不思議な話で恐らく信じることは難しいでしょう.

1段階未来から歴史を変える

最初,コインは表を向いているものとします. 未来から表を向いているコインを裏返しにするように過去に向かって依頼を出します. 依頼の指示通りにしないといけないものとします. すると,未来からの指示により,表を向いていたコインを裏返しにする操作を過去にするので 未来は裏返しになったコインがあるはずです. ここまでは当たり前ですね.

矛盾する歴史を作る

次はこのようにします. 現在のコインが表を向いていた場合だけ, その過去にさかのぼって,コインを裏返しにするように指示を出します. ここでの注意点はある時点でのコインの状態が表だった場合に限り, それより以前の過去にさかのぼってコインを裏返しにするように指示を出すというものです. これを行うと不思議なことが起きます. 13:00ぴったしにコインが表立った場合に限り, 12:00ぴったしにコインを裏返しにするようにすると,

  1. 11:00コインは表
  2. 12:00コインを手動で裏にする
  3. 13:00コインは自動で表になる

が起きてしまうことになってしまいます. これはパラドックスですね. 何故なら,コインを表にする操作を一切していないのに,未来が表だった場合に限り過去は裏になっていなくてはならないからです. しかしこんなことが実際に起こりうるのでしょうか?

タイムマシンの親殺しのパラドックスと似た構造をしている!

実はこのパラドックス的構造はタイムマシンの親殺しのパラドックスとそっくりな構造をしています. 親殺しのパラドックスのメール版で確かめてみましょう.

未来から「表」と書かれたメールが届いたら「裏」と書いて未来になった時点で過去に向かって送り, 未来から「裏」と書かれたメールが届いたら「表」と書いて未来になった時点で過去に向かって送る.

これを実行すると未来から「表」が送られてきたなら,どういうわけか過去に向かっては実際には「裏」と書いて送るし, 逆に未来から「裏」が送られてきたなら,過去に向かって実際には「表」と書いて送ることになってしまい矛盾するというものです. なんとなく似ているでしょう.

メール送信パラドックスパラレルワールドが生まれる!

実はこのメール送信パラドックスでは,必ずパラレルワールドが発生してしまいます. つまり,未来から「表」が送られてきたなら未来は「表」を過去に送る未来に所属するのではなく, 私たちの未来は過去に向かって「裏」を送る未来になってしまうということです. 当然その「裏」を受け取る過去も私たちの過去とは異なる過去になってしまってパラレルワールドであることが分かります.

それではコインを裏返すと表になってしまうパラドックスは必ずパラレルワールドに行ってしまうのでしょうか?

パラレルワールドに行かない場合もある!

もちろんネズミが生きている場合に限り, 過去にさかのぼって首を刈る,などの場合,無理が大きすぎて首を刈られたネズミの首がくっついて生き返るなどは 起こらないものと考えられます. しかし,コインの場合非常に微妙で,個人的には未来に表だった場合に限り,過去に裏にすると裏にした状態をみんなが見ている前で, 瞬間的に表になるものと思われます.これは動画にも取れるでしょうがその場合恐らく,最初から表になってしまうものと思われますが, 裏にする瞬間が写せるはずなので非常に微妙な問題です. この問題をすっきりと解決するのが,最初からパラレルワールドに入ってしまって未来は裏になってしまうというものですが, この問題は必ずパラレルワールドに行ってしまって裏になったままの世界に入るというのが常に正しい解でもないようです. 裏にする手順がきちんと克明に撮影された場合だけパラレルワールドに入って裏になるというなんとももどかしいことが実際には起こるものと 想像されます.この辺をきちんと説明するのは大変難しいですが,同様にマンホールのふたを外して置いた場合に限りはまるというのも パラレルワールドに入ってしまうものと思われます.

歴史改変は記憶に残るか?

SFアニメSteins;Gateの主人公岡部倫太郎は自身が命名した『リーディング=シュタイナー』という能力によって, 歴史改変前の記憶を持ち続けます. 実はこのコインが裏だったのに勝手に表になる現象は実際に不安定なものの起きて,コインが元々は裏にした後だったことを記憶する 人がちゃんと存在できるものと考えられます.『リーディング=シュタイナー』はありうるのです.

最も難しい問題の一つ

この問題はタイムマシン運用上の概念の中で最も直感に反する事例だと思います. 今後もこの問題について何かわかったことがあったらご報告いたします.

ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^


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