竜太のテクニカルメモ

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ニュートリノエンジンが切り開く新しい宇宙開発~第二部~

ども,竜太です.

今回はニュートリノエンジンが切り開く新しい宇宙開発の第二部になります. 第二部ではやや専門的な話も出ますので硬派な記事にし,ギャグやジョークも入れない予定です. それでは早速,第二部を見てみてみましょう.

ニュートリノ推進ロケットを開発するのに必要な条件

第一部ではニュートリノロケットを作ることがいかに困難なことかを述べました. まず,クリアすべき条件を列挙すると,

  1. 太陽よりはるかに多いレベルの 大量のニュートリノを作ること.
  2. 何とかして非常に重いニュートリノを作り,推力の大きいニュートリノエンジンにすること.
  3. ニュートリノの噴射方向を手軽に変えられること.
  4. ニュートリノを効率よく作ること.
  5. ニュートリノを噴射する装置全体を軽く作ること.

少なくともこれだけの条件を満たさなければ,地上から飛び立てるニュートリノロケットは実現しません.今回僕はこれらすべてを解決するブレークスルー技術を発見しました. この技術についてみていくために,そもそもニュートリノとは何ぞ?という点について理論面から説明することにしましょう.

ニュートリノは光子と同じ開弦

実はニュートリノロケットの開発に必要な理論は反重力と同じ超弦理論になります. そこで超弦理論の立場から,ニュートリノロケットについてみていきましょう. まず重要な視点として一般に超弦理論によれば特殊すぎるボゾンであるグラビトンやカルブ・ラモン粒子を除けば ボゾンは全て開弦であるということができます. 光子もニュートリノもボゾンなので実はどちらも開弦なのです.

ニュートリノは光子と振動モードだけ異なる開弦

実は物質を構成する粒子であるフェルミオンも開弦なのですが, こちらは超対称性よりもたらされる開弦なので, 開弦には少なくともボゾンの開弦とフェルミオンの開弦の2種類があります.

「あれ?光子とニュートリノも異なる粒子だから,ボゾン同士でも開弦にはもっと種類があるのでは?」

と思ったことでしょう. 確かに,粒子として区別できるのだから,光子とニュートリノが全く同じ開弦であるということはありません. しかし,それでもやはりかなり似通った開弦であるのです. 何故なら実はニュートリノと光子は単にボゾン的開弦の振動モードの異なるだけの姉妹だからです.

一般にボゾンは振動モードの違いを除けば僅か1種類しかありません. また同様にフェルミオンも振動モードの違いを除けば1種類しかありません. それではいま私たちが欲しいニュートリノの振動モードは果たして光子の振動モードと どの様に違うのでしょうか?

光子ですら種類がある!

このことを確かめるために次のような思考実験をしてみましょう. まず最初に光子ですら波長の違いによって色が違ったり性質が違ったりするのですから, 当然1種類ではなく無数に存在します. また,波長が長いは波長が大きいという意味で裏を返せば振動数が低いということを意味します. つまり,何故波長の長い光子が短い光子よりエネルギーが小さいかと言えば, 波長の長い光子は振動数の低いボゾン的開弦であるからです.

ニュートリノは質量のある光子か?

さてここで再びニュートリノに戻ってみましょう. 実はニュートリノは光子と非常によく似た性質を持っています.

  1. ニュートリノは光速に非常に近い速さで飛び,特に電子ニュートリノはほぼ 光速の99.8%の速度で飛ぶ.

  2. ニュートリノは僅かばかりの質量があるが,光子の次に軽い粒子である.

ここで次のような思考の飛躍をしてみましょう.

「おんなじ光子ですら波長によって異なる性質(つまり,異なる粒子)に見えるのだから ニュートリノも単におんなじボゾンとして異なる粒子に見えているだけじゃないのか?」

つまり,この仮説によればニュートリノは僅かばかり質量のある光子ということになります. それでは一体質量の無いはずの光子がわずかとはいえ質量が生まれる原理はあるのでしょうか? この仮説はシンプルだけど新たな謎を生んでしまったようです.

質量ゼロでない光子が存在する⁉

ここで醜い仮説を新たに設けるのは秀麗ではありません. 私たちはどうにかしてシンプルにこの新たに生まれた問題を解決したいものです. そこで,ニュートリノが光子とそっくりの性質をしている点に目を向けてみましょう. ニュートリノは最新の研究では光速より若干遅い速度で飛ぶもののほぼ光速で飛びます. また,つい最近まではニュートリノは光子と同じ質量ゼロで光速で飛ぶものと誤解されていましたが,僅かばかりの質量が存在します. そこで新たな仮説を設けます.

「実は光子ですら質量があり,重い光子ほど光速より遅く飛ぶのではないだろうか?」

ボゾンはすべて光子しかなかった!

この仮説は一見すると余計な仮説を追加しただけのように見えるかもしれません. しかしよく考えてみると,この仮説だけ導入すれば,ボゾンについては全て説明が ついてしまうことが分かります.つまり,

「ボゾンとはすべて光子の姉妹であり,この姉妹は(静止)質量の違いを除けば全て一緒である!」

というものです. それでは何故今まで光子の質量が観測されなかったのでしょうか? それは実は光子よりずっと質量の大きなニュートリノさえつい最近まで質量ゼロと誤解されていたし, ニュートリノの速度さえ,つい最近まで光速度と思われていたので,光の速度をそこまで精密に測らなければ全て一緒に思われていたためだと思われます.当然実はすべての光子は質量があるのですが, 波長が長い光子ほど質量もエネルギーも低く,その代わり,より光速度付近までの速さで飛べる, と考えられるのです.

こうしてボゾンは光子一種類に統一された

この仮説によれば,もはやすべてのボゾンは単に重さの違いのある光子にすぎません. 私たちはようやく,複雑な超弦理論のうち,ボゾンのピースを填めてボゾンの ジグソーパズルを完成させたのかもしれません.

光子は光子じゃない!

くりこみ理論はファインマン,シュウィンガー,そして日本の朝永振一郎が打ち立てました. くりこみ理論とは無限大から無限大を引くという数学的に大変問題のあるやり方で, 実用的な実測値を理論的に求めるというある意味,問題があるが実用的な理論なのですが, 朝永はこのくりこみという用語を日本語で作ったりもしました. この朝永は実は「光子の裁判」という短編小説の中で,量子力学的に面白くて不思議な 2重スリット実験の問題を光子(みつこ)という女性の裁判に擬人化して大変巧妙に説明しました.

実は個人的な話なのですが,私の付き合っている彼女は光子(みつこ)というのですが, 常日頃から光子は光子じゃないと思っていました.

今日,ニュートリノが重い光子だと気づいたとき,私は全ての謎が解けた気がしました. やっぱり,光子は光子じゃなかったのです. 何故なら私の彼女の光子は大変太っているからです. それでも光子はニュートリノではありませんでした. 何故なら光子は中性脂肪の塊ですが,ニュートリノは中性微子だからです. 光子のおかげで私はまた一つ賢くなれました.

ニュートリノロケットは作れるか?

これで第二部は終了になります. 第二部では超弦理論によりボゾンは全て重さの違う光子であること, そしてニュートリノも単に重い光子であることを説明しました. 第三部ではいよいよ具体的にニュートリノロケットを作るところを見ていきましょう. これを見ればニュートリノロケットが,今世紀中ではなく僅か10年程度で十分実用化 できるということが見て取れると思います.

こう,ご期待.

ここまで読んで下さって感謝いたします.

何か間違い等ございましたらご報告宜しくお願いいたします^^