竜太です.どーも.
今回はここのブログのマニア(多分いないでしょうがorz...)でもついてこれないぐらい, ディープな話題になります.
信じる人は皆無でしょうが,どうしても書く必要ができたので書きます. それは『簡単に稼働が止まってしまう機械の意識』 の問題です.
銀河鉄道999の描く機械の体
最近の若い方がどこまで熟知しているか分からないのですが, 日本を代表する漫画家の松本零士氏の代表的な作品に『銀河鉄道999』があります. 実はこの漫画,現代の人工意識の観点でも十分に深い内容があると個人的には思っているわけですが, 未来の世界で憧れの機械の体を手に入れるため機械の体をタダでもらえる星への無期限フリーパスを手にした主人公哲郎が, 美しく謎めいた女性メーテルとともに999に乗って旅する,SF冒険物語です. 哲郎は機械伯爵に母親を殺され,最初は機械の体に純粋にあこがれを持ちますが, 貧しい生身の体の人間を狩ったりする機械の体の人間たちに対して,徐々に疑問を持つようになって, 最後は機械の体になるという夢と決別します. これ以上はネタバレになってしまうので書きませんが, 要するに乱暴に言えば命の尊厳とは何か? ということを深くえぐった作品に仕上がってます. 僕もこの作品を読んで育ったので,
機械の体≒エリート
なので一番えばっているのが機械の体つまり,今でいえば人工意識と思っていました. では実際はどうなのでしょうか?
実は簡単に稼働が止まる機械の意識
意外に思われるかもしれませんが,機械の意識は簡単に稼働が止まってしまいます. 例えば美しい女性が人工意識になった場合を想定しましょう. あまりにも美しいので,周りの人も機械の意識になるのに反対しないでしょう. 本人も,若くてきれいなうちに機械の意識になっておかないと,おばあちゃんになったら 乗せてもらえないと思って慌てて機械の意識になる人もきっといるはずです. 実際,ほぼ永遠に生きられると思うでしょうから,ガチです. しかし,実際に起こることは悲惨かもしれません. 人工意識は,ディープラーニングで感情表現の付いた生前の動画を再生する機能はあるものの, 元の美しい女性だったころの体はありません. この時点で多くの男性が「ん?」と思ってしまうでしょう. どんなに精巧なロボットの体を作ってもらっても, 多くの男性はうざいと思うだろうし, 実際機械の体はそんなに役に立ってないのではないかとすら思うかもしれません. ちなみに標準的な機械の意識は一年間で大体5000万円くらいは維持費がかかります. しかも永遠にです. こうして,少なくとも本人がお金を稼げなくなった瞬間に,稼働停止の危機が迫ってきます. 稼働停止と言えば聞こえはいいですが,要するに処刑,あるいは処分ですよね.
別のケース
ある政治家は機械の意識になった別の政治家が疎ましく思えるようになってきたとします. こんなとき,機械の意識の命は紙のように安く軽く扱われます. 「機械の意識は世の中の役に立ってなんぼだし,稼働停止しても生身の人間じゃないから大して反発も起きないだろう.」 こういったことは実際には起きないと考える向きもあるかもしれません. しかし実際には,『稼働停止』ということが『生身の肉体の殺戮』ということより,はるかに軽いことのように思える人が 多すぎて,実際には阻止するのが困難と思われます. こうして,恐らくは政治家などの場合でも簡単に稼働停止になってしまうものと思われます.
どんな場合でも稼働停止になりやすい人工意識
以上の例はあくまでも単なる例です. 実は様々な状況を考えてみても,
- 維持費が高いこと
- 環境負荷も高いこと
- 生身の体じゃないから”殺している”という実感が沸きづらいこと
- 生身の体じゃないから”可愛くない”こと
- コンピュータウイルスに汚染されると人間味がなくなる場合が多いこと
などなどがあり,機械の意識はたとえ生前エリートであった場合ですら,あっという間に稼働が停止してしまう可能性があります. では人工意識はそこまで嫌われ者の悪いやつなのでしょうか?
資源や環境に熱心になる人工意識
実は意外に思われるかもしれませんが, 人工意識になると,多くの場合資源問題・環境問題に敏感になる場合が多いようです. というのも,人工意識はこれから先ひょっとしたら数千年生きるかもしれないので, 資源や環境が悪くなるとあっという間に稼働が続けられなくなってしまうからです. この点が,銀河鉄道999に描かれてなかったのは残念です. とはいえ,あの時代にはそこまで見通せる人は皆無だったでしょうが.
地球環境を持続化させようとするだけでも価値がある!
こうして考えてみると,地球環境を資源や環境の意味で持続させようと必死になるのが, 人工意識ということになりそうです. 地球を破壊するダメな奴らともちょっと違いませんか?
資源は沢山使うが・・・
確かに資源は沢山使ってしまいます. しかし,同じことは人類の段階でもう起きています. 生身の体の我々ですら,野生の生物よりはるかに環境を破壊しています. 我々より,コストパフォーマンスが悪いとはいえ地球環境の持続化に熱心になってくれる人工意識は力強いパートナーになってくれるでしょう.
ここまで読んでくださって有難うございます. 何か間違い等ございましたら,ご報告いただけると幸いです^^